東京入管は窓口が4時に締まります。しかし本日は夕方5時になっても更に200人は並んでいるという大混雑です。
そんな時、待合室で待ってる人々が一斉にざわつきました。様々な国の言葉で驚きの気持ちを述べています。
和服で、2メートル近い身長の巨体を包んだ人が、のしのしと歩いてきます。
「あ!相撲取りだ!!」その場を、一瞬で制してしまうような、ものすごい貫禄です。
それもそのはず、
「(単なる関取じゃないぞ!あれは大関じゃないか!)」 私は相撲好きの日本人なので、すぐに解りました。たしかにNHKでもモンゴル出身だといつも言っていますね。
しかし、入管に並んでいる人の殆どは外国人の人たちです。「なぜ(日本人の)相撲取りか?」「どういうことなの?」と、ざわついています。
やがて・・「He’s a mongolian!」「蒙!」「몽골 인」、と言っている様子です。日本の国技「大相撲」の大関が、実はモンゴル出身と知って、驚いている様子でした。
実は、うちの事務所では「○○部屋」や「△△部屋」の外国出身力士の皆さんのビザの申請の代行を依頼されていたりします。日本の人気者の皆さんが入管で何時間も並んだりするのは大変だと、部屋の方から依頼され、うちで代行をしているのです。
正直、大関もの位の人なら、ビザの手続きを人任せにしているものだと思い込んでいました。
なのに、人気者でもある大関が、東京入管2回の椅子に座って何時間も待っている。もうすぐ6時になるという時間なのに…ご自身で並んで・ご自身で更新の手続きをしている。
正直驚きました。きっと「興行の在留資格」の更新の手続でしょう。
受付カウンターの、何百人と並んでいる手続待ちの外国人の方々に交じって、大きく和服の姿で、腕を組んで待っているのです。
周りの外国人さんも、ずっと、びっくりして、ジロジロ見ているんです。
それでも、全く動じない!圧倒的な貫禄!
ルールを守って正しく国際化
日本の文化・社会に飛び込んでこられて、きっと多くの苦労も有ったんだろうなと想像もできます。
それでもしっかりと、日本で守るべき約束事を、きちんとご自身の手で行ってらっしゃるんですね。大関ってやっぱり凄いんだなと、圧倒されました。