東北震災の日・東京入管は?
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東北震災の日(2011年3月11日)・その時東京入国管理局では?
2011年3月11日・午後2時45分、その時私は東京入管にいました。
時期的に、申請に訪れる人がとても多い時期です。
そんな状態で、地震になれた日本人ですら冷静を失うような地震が、東京入管の×の字の建物を揺らしました。
「日本一外国人人口密度が高い場所」ともいえる東京入管2階は、「ワァ!」「キャァ!」という悲鳴が起こり、次第に悲鳴すら上げられない恐怖で満たされていきました。
私も、「まだ続くのか?まだ続いている!頼む!頼む!止まってくれ!」と祈ります。
余震は続くものの、大きな揺れは止まった様子
驚くべきことに、入管の職員の方々は逃げもせずに、番号を引いて待っている外国人のビザ申請の受付を引き続き続けているのです
(多くの外国人は、それどこではなく、入管を後にしているというのに・・・)
後にも先にも、日本人の底力をあそこまで感じた事はありません
(外国人から見れば恐ろしさともいえる)
地震が止まって、海の方(フジテレビの方角)を見ます。「津波が来るのでは・・・にげようか・・・7階の収容の部屋に逃げていれてもらおうかな・・」
津波は東京を襲いませんでした。でも「津波には襲われなかった」という事が間違いであると知るのは、品川から徒歩で横浜まで歩いて帰った、夜の12時頃の事です。
東京入管に最も人が集まった日(2011年3月12日)
翌朝になり、私は家を出て朝6時から歩き始めました。お客様の大事な申請を、済ませなければならないからです。
昨日の様子です。おそらく本日も東京入管は「開いている」はずです
(本当はどうか解らないが開いているとの確信があった)
昼すぎに東京入管に到着します。確かに入管は開いています
しかし、その時に目を疑いました。
まるで初詣の明治神宮・成田山のように、外国人が入管にあふれているのです!人!人!人!
一体、彼らは何なのか?
それは、東京入管に、不法滞在して隠れていた外国人が「助けてくれー!」「国に帰りたい!」「強制退去にしてくれー!」と、泣きついてきたのです
(一階のコンビニ前で、「私はオーバーステイです!退去にしてください!帰らせて!」と中国人女性が泣きわめいているのです)
あの光景は、この仕事を辞めるその日まで、私は忘れないことでしょう。
そんな彼らを「帰らせる」手続、それが出国命令です。